ドラムをハンドメイドする。 -第4章-

接着が完了してクランプを外した状態。
この段階で38~39mm厚なので、出来寸である30mm程度まで削る必要があります。
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「ドラムサンダー」で30mm厚近くまで削ります。
3プライの場合はトッププライ4~5mmにして、出来寸近くまで裏側を削ります。
機械ではありますが所詮「やすり」なので、8mm削り落とすのに20分はかかります。
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加工前のトップフープ(左)と、加工後のボトムフープ(右)です。
これだけ削るので、ふわふわな木の粉がたくさん出ます!
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およそ30mm厚に整えた上下フープです。
写真だと厚さは分かりづらいですね・・・。
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ここでようやくテンプレート(原型)の出番です。
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ひとまず罫を書くだけです。
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内周の余分な部分を3~4mm残して「ジグソー」で切り落とします。
これは、この後の工程での危険性を減らすためです。
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「ジグソー」で内周を切り落とした結果です。
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罫書いた線に沿って「スライド丸ノコ」で外周を切り落とします。
以前は別の方法で外周を削り落としていましたが、「スライド丸ノコ」を使った方が圧倒的に奇麗に仕上がるため、若干手間のかかるこの方式に切り替えました。
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外周を切り落とした結果です。
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内周を成形するため、先ほど使ったテンプレートをビス止めします。
ビスはテンションの位置なので、後ほどテンション穴をあける時の位置も兼ねています。
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「ルーターテーブル」を使って内周を切削します。
刃物の下にペアリング(木工業界では「コロ」とも言う)が付いているタイプのルータービット(ルーター用の先端刃物)を使い、テンプレート以上は削らないようになっています。
刃長30mm以上のルータービットを使えば1回で済むのですが、切削時の危険性が高いので10mmのものから切削していきます。
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刃長10mmのものでは全てを切削できないので、刃長30mmビットの出番です。
フープ加工で最も危険な工程なので、姿勢や肘の置く場所等々を決めています。
油断すると指先の肉などあっという間に飛んでいってしまいます。
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内周の基本切削完了です。
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フープのシャシーが収まる段差(私は勝手に「シャシーベッド」と呼んでいます)を切削するため、もうひとつのテンプレートをビス止めします。
このビスもテンション位置なので、最終的には跡が残りません。
切削には先ほどの刃長10mmのルータービットを使用します。
高さ10~12mm、幅6mm程度を削るので、加工物(「ワーク」とも言います)が割れないように3回に分けて削ります。
加工者の危険はあまりない工程ですが、ワークへの危険がある工程です。
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その切削後です。
フープっぽくなってきました。
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フープ内周のエッジを丸く削るルータービットです。
おおよそスチールプレスフープの丸みと似ているので使っています。
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エッジを丸く削ったものです。
テンション穴がないだけで、完全にフープ形状となりました。
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実は製作者の森下さん、ウッドフープの制作工程を映像や写真で記録しておらず、今回が初めてだそうです。
フープを作る機会が多いので、工程の手順は頭の中でほぼ完成しているとか!
チェックさえ怠らなければ、頭はほとんど使わず作れるそうですよ。

フープ制作にクロスフェードしながら、来月初旬からは「シェル制作の巻」に入るはずですが、最初からバスドラムのシェル制作となりそうです。
これはヒノキの材取りの都合でもありますし、バスドラムのシェルが完成すればもうドラムキットが完成したも同じ、という事もあります!笑
乱暴な話かもしれませんが、そのくらい制作に気力・集中力が必要な太鼓でして・・・。