■ギタークラフト&リペア科1年生 基本リペアを勉強中

こんにちは。

今回のブログは、1年生の最初に習う「基本リペア」についてご紹介します。

リペアの中でも特に需要の多い、

“フレット交換”、“フレットすり合わせ”、“ナット交換”の3つを学校では基本リペアと呼んでいて、毎年1年次の6月に学んでいます。
基本とはいえ技術的には非常に難しく、一朝一夕にできるものではありません。6月という早い時期にまずはやり方の基本を身に付け、そこから何度も繰り返し練習することで精度・スピードを上げていきます。

それでは早速見ていきましょう。

・フレット交換
フレットは、ギターの指板上に半音階ずつ打たれた金属製の棒の様なもので、フレットのお陰で誰でも簡単に好きな音程の音を出すことが出来る、ギターがギターたる所以です。
このフレット、金属製なのですが弾いていると磨り減ります。フレットが磨耗すると、上面の高さが不均一になり、音のビリつきや詰まりに繋がります。
少しの減りなら後述するすり合わせを行って高さをそろえるのですが、フレットの高さの残りが少ない時や極端に磨り減ってしまっている場合は、フレット自体を交換します。
また、フレットの高さや幅、形状、素材などが様々あり、弾き心地の追求やサウンドの変化を求めて交換するといったカスタマイズ的に交換する場合もあります。

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・フレットすり合わせ
新たにフレットを打った後は、フレット高さを揃える作業が必要になります。理想的にはしっかりと精度の出た指板に隙間なく綺麗にフレットが打たれていれば、この作業は必要ないように思えますが、現実にはフレット自体の精度の問題やフレット打ちの精度の問題で高さが不揃いになってしまいます。
そこでヤスリを使ってフレットの高さを揃える作業を行っていきます。
また、フレットが磨り減った場合でも高さが充分に残っていれば、フレット交換をせずにこのすり合わせの作業で済ませることも可能です。

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・ナット交換
ナットは小さなパーツですが、弦の片端が載っている非常に重要なパーツの一つです。
そしてこれもまた、フレット同様に消耗品であり、ギターを弾いているうちに弦溝が磨り減ってしまうパーツです。
そこでナットを交換するというリペアになるのですが、この精度も非常に重要でサウンドはもちろんチューニングの安定度や演奏性も大きく変わります。演奏初心者にありがちな「“Fコード”が押さえられない」や「チューニングの針が不安定」といった問題はこのナットの精度に問題があることが多いです。

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さて、以上が基本リペアとして学校で教えているものになります。
今年の1年生の出来はどうでしょうか?
このリペアは支給するギターで行いますが、例年ですとこの1回目のリペアは元の状態よりも悪くなってしまうことが多いです(笑)。しかしめげずに半年・一年と真面目に練習していくと驚くほどスピード・精度が上がっていきます。
就職試験の為に集中して練習している2年生も自分の成長に驚いていましたし、私たち講師も学生の成長がうれしくもあります。

こういったリペアに限ったことではありませんが、“技術”というものは成長が目に見えて分かります(新たな課題やより高い壁も見えてきますが)。
学生の成長に目を細めつつ、さらに厳しい目を向けていきたいと思う、梅雨の昼下がりでした。

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最後に、就職活動中の2年生が放課後に一生懸命履歴書を書いているところをお伝えして、今回のブログは終了です。