高校卒業後の進路として

高校生の皆さんは、早い人は高校1年生の終わりから、また多くの方が高校2年生、特に夏休みくらいから、学校の進路指導の先生や部活動の先生などから進路選びを後押しされる方が多いように思います。

最近では大学生や社会人の方が、本当にやりたい仕事として、好きな音楽・楽器の職業としてギターの技術者を目指されるケースも増えてきましたが、ギター業界への進路を希望し、入学される方の多くは高校から進学される、いわゆる「現役生」が変わらず多くの割合を占めています。

ここからはバイオリンクラフト&リペア科の「弦楽器技術者になるには」サイトからの引用となりますが、ギター業界への進路を検討する際にも同じ内容であるため、高校卒業後の進路決定をする上で参考にご一読ください。

高校生の皆さんにとって、学校選びの際に判断が難しくなる1つのポイントは、高校の先生の方でまず最初に「認可専修学校」を勧められるという点でないかと感じることが多くあります。

ここ、島村楽器テクニカルアカデミーは島村楽器株式会社という楽器店・音楽教室を展開する会社が運営する学校なので、学校法人ではなく、分類としては「スクール」と呼ばれます。
教えている内容は認可専修学校(専門学校)と大きく変わりませんが、認可があり、卒業と同時に「専門士」の資格がとれるかどうかを高校の先生方はまず着目されます。これは文部科科学省が認めた認可校は、ある程度の保証がされているという点で、皆さんにお勧めするのにも安全であると思われます。

では、そうしたメリットがあるのになぜ、島村楽器テクニカルアカデミーは認可を受けないのか、と聞かれることがあります。これは単純に企業が現場で活躍する人を育てたいという目的をもって設立された私設の学校であるということもありますが、同時に日々刻々と変わる現場や店頭の実情に則した講義や実習をしやすい(すぐにカリキュラムに内容を反映できる)というメリットがあったからです。

また、少なくとも弦楽器技術者(ギター技術者)にとっては、専門士の資格があっても仕事ができるということに直結しないのが実情です。そのため、より実践的な講義と実習内容の充実を図ってきました。
弦楽器技術者(ギター技術者)を目指されるのであれば、上記を踏まえ、スクールも含めて検討されるのがよいのではないかと私達は考えますが、その時にいくつかの具体的なポイントがありますので、ここではそれをお伝えしたいと思います。

■学校を訪問しよう
進路・学校選びに際して、大学などを選ばれる場合は、ほとんど訪問もせずに志望校を決めることも少なくないと思います。
しかし、職業的な専門技術を学ぶ学校においては、実際にそこで教えている先生に会ってみることが非常に重要です。特に音楽は純粋な技術の修得と同時に、感性や創造力も直接的に講師となる先生から感化を受けるため、実際に先生に会ってみて、そこで学びたいと思えるかどうかということを判断するのが大切だと思います。
むかしは工房での先生のことは「親方」とも呼びました。文字通り、その道の親となるほど影響を受けることになるので、ホームページや学校案内だけを鵜呑みにするのでなく、皆さん自身の足で実際に学校に足を運んで見て、その学校の空気に触れて判断されることが大事だと思います。

■授業時間数を確かめよう
文部科学省が認可専修学校に求める規定の時間数は実はとても少ないのです。そのため、内容の充実を図る学校は認可、無認可にかかわらずしっかりした授業時間を確保しようとします。結果的に休みは少なくなります。当校の例では夏休みは1週間しかありませんが、それもふだんの授業と実習をしっかり行い、確実に実力をつけてほしいと願っているからにほかなりません。
授業の中身も大事ですが、専門的な内容になればなるほどまったく弦楽器技術(ギター技術)にふれたことのない方が学校案内やホームページから読み解くのは大変難しくなります。その点では、先にもお伝えした通り、学校を実際に訪れて、学校のスタッフや講師の先生方が直接に説明を受けるのが何よりではないかと思います。

■卒業生の進路を確かめよう
仕事には、企業に勤める「就職」と、個人事業主(フリーランス)として働く「起業」が大きく分けてあります。
弦楽器技術者(ギター技術者)については、この両方にまたがって仕事をすることが多いので、卒業生を見ても企業就職をしている人もいれば、個人事業主として工房で仕事をしている人もいます。そのため、一般に知られる「(企業)就職率」としては表しにくいという実情があります。
しかし、それでも「就職」「起業」「見習い」などを合わせた「進路決定率」を、進学を希望する学校に足を運んで直接確認するのは大事な要素です。
また、さらに踏み込むならば「離職率」を確かめるのも大事です。これはその学校を卒業して業界に就職・起業した人のうちどれだけの人がその後も長く仕事を続けているかということです。就職課のサポートが強力な学校ほど就職率は高い傾向があるのは確かですが、一方で就職率を示すために無理な就職により就職先と卒業生の希望のミスマッチが生じて離職が起きるようなケースもあります。