DR TOOT Brass & Woodwind Specialist 長谷 祥瑚さん

管楽器リペア科を2013年度に卒業し、現在はニュージーランドの管楽器リペア工房「DR TOOT Brass & Woodwind Specialist」でリペアマンとして働く長谷祥瑚さん。在学中にフランクフルトへ海外研修へ行ったことがきっかけで海外で働きたいと考える様になりました。実際の海外での仕事やその経緯に関して、今回日本へ一時帰国した際にインタビューを行ないました。

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長谷さんインタビュー

海外で働くにあたって
海外での仕事が決まってからあまり時間もなく、英語もほとんど話せない状況でニュージーランドに行ったので、最初は身振り手振りでコミュニケーションを取るのがやっとでした。ニュージーランドのリペア業界に関しては全く知らなかったので、それに合わせていかないとと考えていましたが、最初に自分の作業を見てくれて、その上で自信を持ってやっていいと言われたことが自分にとっては働きやすい環境だなと感じました。それに上司も私の意見を聞き入れてくれたり、一緒に良いものを創っていこうというスタンスで受け入れてくれているので、とてもありがたいと思っています。年齢や性別も関係なく一技術者として平等に見てくれているので、意見や提案も積極的に伝えられるし、それが今はとても楽しくやりがいもあり、とにかく充実しています。

 

現在の仕事内容を教えてください。

現在は木管楽器担当の技術者として働いています。

島村楽器テクニカルアカデミーで学んだことで活きていることは?

島村楽器テクニカルアカデミーの授業では一つ一つの作業に本当に細かく気を遣って教えてくれていたので、今もそれを意識しながら仕事をしています。そのことは上司にも評価していただいていると感じますね。現場ではプロの演奏家の楽器を扱うこともありますが、タンポのバランスなど細かく調整すると、吹きやすさや音の違いをすぐに感じ取っていただけるので、そういった方には特に喜んでいただいてます。プロの方に評価していただけるとそれが評判になり、更に別のお客様にご来店いただくこともありますし、たまにリペアや調整をご指名いただくこともあるのでとても嬉しいですね。

ニュージーランドで仕事をすることになったきっかけは?

元々上司と渡辺先生が知り合いで、上司自身も日本で仕事をしたことがあり日本人の技術者を探していたのがきっかけですね。在学中から海外で働くことを希望していて、周りにもよくそれを話していたのを先生が覚えていてくれたんです。それで声を掛けていただいた時に行くことを即決しました。そんなチャンスは二度はないと思いましたし、とにかく飛び込んでみようと。その後、メールで履歴書を送った後にスカイプで面接を行い、内定をいただいたという経緯です。

これからリペアマンを目指す方に向けてアドバイスをお願いします。

自分がやりたいと思っていることはとにかく発信し続けることが大切だと思います。私も海外で働きたい!ということを色んな人に話していたことがきっかけで声をかけてもらったということもありますし、言葉にして行くのは大切だと思います。

 

今後の目標は?

ニュージーランドと日本では演奏者の求めるものや意識に違いもあるので、それに応じた技術だけを身に付けるだけではなく、より高い技術を身につけてお客様に喜んでいただける技術者を目指すことです。その為には時間がある時は日本に戻ってきて日本の技術も身につけたいですし、ヨーロッパに行ってヨーロッパの技術も身につけたいと思っています。とにかくリペアマンとしてもっと成長したいという気持ちが強いですね。それらを今の職場で生かせるような技術者になりたいです。

DR TOOT Brass & Woodwind Specialist代表 Seanさんインタビュー

長谷さんが働くDR TOOT Brass & Woodwind SpecialistのSean氏が島村楽器テクニカルアカデミーに来校された際にお話を伺いました!

長谷さんの働きぶりについて
工房では木管楽器担当として修理や調整を担当してもらっています。非常に良くやってくれていますよ。技術的にも問題ないですね。最初は英語が話せず言葉でのコミュニケーションが取れない様子でしたが、今は接客もこなしていますし、技術に関しては色々と提案したり、意見交換をしたりと積極的に取り組んでくれています。最近では彼女にリペアをしてほしいとリクエストが来るほどです。

島村楽器テクニカルアカデミーについて
設備面でも充実していますし、何より熱心な講師陣が印象的でした。学生さん達も集中して授業を受けているので、技術を学ぶ環境としてもとても良いですね。

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これからリペアマンを目指す方に向けてアドバイスをお願いします。
自分自身の目や感覚を大切にして作業をすることです。便利な道具もありますが最後に信じるべきなのは自分の感覚です。またどんな仕事でもそうですが、難しいと思ったら難しいし、出来ると思ったら出来る、物事は自分次第なので何にでも前向きに取り組むことが大切です。

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渡辺先生とSeanさん。