ザウター社 技術研修レポート③

ザウター研修レポート③は、巻き線製作とピアノ外装磨きの様子をお伝えします。

巻き線は、ピアノの低音域に使われている弦のことです。低い音を出すために、鋼芯線という細いピアノ弦に軟銅線を巻いて太くしています。また、弦の先端はピアノ本体に引っ掛けるよう丸い輪にする「玉づくり」を行なっています。
巻き線と玉づくり製作は、ミヒャエルさんに教えていただきました。

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まず始めにミヒャエルさんが玉づくり製作を見せてくださいました。
力加減と素早さがポイントです。
手順を一つひとつ確認しながら、いよいよ製作開始です!

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想像以上に難しく苦戦!ピアノの弦は1本約90kgもの力で引っ張られています。強い張力にも耐えられる弦は、曲げて形を作ることがとても難しいのです。
失敗しては何度も挑戦している学生を見てミヒャエルさんは、「私も最初はきれいに巻けなくて苦労したんだよ。」とおっしゃっていました。
その後、12回目にやっとOKをいただきました!

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玉づくり製作の後は巻き線製作。銅線を巻いていきます。ここでのポイントは、作業しやすい立ち位置を見つけることと、姿勢を一定に保つことです。
玉づくり同様、こちらも苦戦!ペダルを踏んで巻く速さを調節するのですが、加減がとても難しく銅線が切れてしまったり隙間が開いてしまうなど、なかなかうまく巻けません。それでも何度か巻いていくうちに、少しずつコツが掴めてきました。
機械の奥にはたくさんの巻き線がありますね!

続いてはピアノ外装の磨きです。「バフ」という機械を使い、塗装面を研磨してきれいに磨き上げます。こちらは島村楽器テクニカルアカデミーで塗装授業の中で行なった作業です。
今回は実際の商品であるアップライトピアノの譜面板を使い、ガスナーさんに教えていただきました。
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バフがけは力加減がとても難しい作業です。強くバフに当て過ぎると塗装が剥がれて木が出てきてしまい、弱すぎると細かい傷がついてしまいます。
バフをかけては塗装面を照明に当てて、何度も磨き具合を確認します。
試行錯誤を繰り返しながら、なんとか譜面板全体を磨くことができました。

今回研修を受けた巻き線製作と塗装磨きは学生にとって、とても貴重な体験でした。
さて、次回のザウター研修レポートは木工加工「木組みと駒製作」です。お楽しみに!