第8回レポート
「響板割れの対処①」

5月9日(月)にAndreas Preuss 氏による修理・修復特別講座第8回目が開講されました。

響板とは

「響板」とは別名「表板」とも呼ばれる、バイオリンの顔とも言うべきf字型の穴(f字孔)が開けられるている振動板のことです。
この響板はスプルース(トウヒ属)という名前で呼ばれる針葉樹からできています。
木材としては比較的軽く、また同時に弾性的性質に優れ、弦が作る振動を伝達しやすいものですが、極端な負荷がかかると繊維に沿って割れを生じやすい繊細な材料でもあります。

今回の講習もPreuss 氏の真骨頂でもある実践的(普段の工房仕事ですぐに応用ができる)な内容をふんだんに含んだ講義となりました。

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響板の割れは同じ部位であっても異なった表情を呈することがあり、単純に割れと言ってもその対処の方法は様々です。また楽器の価格相応の修理を提供できるかどうかということが常に問われることもあり、1つの症状であっても様々な対処方法を知っておくことは、選択肢の幅を拡げることになります。

今回も割れのクリーニングから補強パッチにいたるまで実践的な内容を議論する機会にもなりました。
響板の割れは範囲が広いため、次月は再度別の響板割れ(バスバー沿いの割れなど)の対処方法を講義していただく予定です。