国内と海外の専門学校の違い

こんにちは。

前回、代官山音楽院におけるバイオリンクラフト&リペア科の設立経緯をお話しましたが、今日は、国内と海外の専門学校の違いについてふれてみたいと思います。

代官山音楽院バイオリンクラフト&リペア科を立ち上げるときに、私達は歴史のある海外の専門学校についても調べましたが、しかし海外に学校があるから国内に学校は必要ないとは考えませんでした。なぜなら、海外の学校ではなかなか学べないことがあったからです。そのあたりから、国内の学校と海外の専門学校の違いにふれることができると思います。

私自身、海外の専門学校(ミラノ市立弦楽器製作学校・伊)の出身ですが、海外の学校に行って困ったことがありました。
それは海外の学校は、それぞれに特色がありますが、おしなべて海外のほとんどの学校が楽器製作の勉強に特化しているということです。
楽器製作を学べること自体は技術的な基礎を作る意味でよいのですが、いざ国内に戻ってきたときに修理や修復に携わろうとしたときにとても困ります。
私の場合は、夏休みなどに日本に戻ったときに国内の弦楽器製作工房で、修理の見習いをさせていただいた思い出があるほど、海外の学校で在学中に実践的な修理を学ぶのは難しいことが多いのです。こうした事情は、5年以上の長期にわたって海外在住ができる人をのぞけば、現在でもあまり事情は変わっていないようです。

当たり前と言えば、当たり前なのですが、どの国の学校も、基本的にはその国で仕事をすることを念頭につくられていることが多いので、日本の市場(マーケット)においてどのような技術が求められているかということについてはあまり考えられていないともとも言えるかもしれません。

この点、代官山音楽院は、2年間という短期間で国内で特に多く必要とされる修理を重点的に学ぶことを通して、国内で将来活躍してくれる技術者輩出するということを目的に立てられました。ここが最も大きな違いではないかと思います。

そうした方針のものとに、実際にどのようなカリキュラムとなっているか…ということについては、話が長くなってしまうのでここではふれませんが、一例を挙げるとミラノ市立の製作学校の4年間の授業数と代官山音楽院の2年間の授業数がほぼ同じであることなどから、代官山音楽院のカリキュラムはかなり凝縮されたプログラムになっているとは言えます。
カリキュラムに興味のある方は、ぜひ直接話を聞きに来ていただければと思います。

次回は、2年間で学べることについて書きたいと思います。

(写真は、最近の夜間科の授業風景です。)
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